水

しつこいので嫌いだったバイタクとも仲良くなりました。

彼らは僕をMr.フリーと呼んできます。
"お金はないけどタダなら乗るよ！"と言い続けた成果です。
道であったら無償で宿まで送ってくれるシステムです。

宿からスーパーまで歩いている途中拾われ
フリダシに戻るという不思議も起きました。
これがシステムに頼りすぎた男の末路。

シェムリアップではクロマーヤマトという日本人宿に泊まってます。
１泊１６０円。５日滞在すれば６日目は無料です。
日本の漫画喫茶の５０分の１ぐらい漫画も置いてあるので暇潰しもできます。

近くにタケオゲストハウスという有名な日本人宿があり
お客さんがタケオに流れて、クロマーの雇われ店長がハゲ散らかりそうなので
同情でもいいのでシェムリアップにお越しの際は是非クロマーに宿泊してください。
優しくしてくれた店長の毛根の死滅を防ぎたいんです。

さて。
カンボジアもそろそろ出国しようと思ってます。
最後にトンレサップ湖という湖に行こうと思ったんですが
結果行けなかったです。
目的地に辿り着けない情けない僕をたのしんでください。

トンレサップ湖まで宿から直線距離で約２０km。
世界最速の男、ボルトが全力で走ったら３０分で着きますが
僕が世界最速と無関係なことはアンコールワットの件で実証されてますので
おとなしく自転車を借りました。

相棒。
この時の僕はトンレサップどころか
ピリオドの向こう側にだって行けると思ってました。
予告しとくけどもすぐ勘違いだと気づく。

はい！勘違いに気づきました！！宣言どうりですね。

更に進んでいきますが
湖どころかH2Oの類が見あたりません。

"う、上だ。全てを見渡せる上空からトンレサップを探すんだ！"

山に登りました。

あ、ユウヤくんも一緒にきてます。

マレー鉄道、バンコク、シェムリアップと一緒に旅してきましたが
彼ともここでサヨウナラです。
だからこそ最後にトンレサップ湖見て別れたいんだ！

ユウヤ君「帰ろう。。」

僕「…うん」

ユウヤくんと別れました。
冷やし茶漬けの如くあっさりと。

シェムリアップからラオスのパクセという町向かいます。
朝５時発のバスに乗り、夕方には４カ国目ラオス。

"カンボジアは本当にいい国だったな…絶対また来る！"

こんばんわ。まだカンボジアにいる僕です。

なぜまだカンボジアにいるかというと
カンボジアバスサイドの汚い陰謀が起因しています。
バスが予定よりも遅れ、国境を超えられなかったことにして
あらかじめ提携を組んでいたゲストハウスに僕たちを連れて行き
ゲストハウスは僕たちから宿代を受け取り
そのお金の何割かをバスサイドが搾取するという手口です。

カンボジアを好きだった気持ちが一気に萎えました。

好きだった女の子が、
気がついたらヤンキーと付き合っていて、
どんどん素行不良になっていく。
とかそんな感じ。

ちょっと違いますかね、似て非なるものです。

とりあえず、バスサイドのやり口が汚過ぎるしセコ過ぎる。
僕は宿泊を拒否。

"こんな汚い(やり方が)宿でには泊まれない。俺は外で寝させてもらうぜ。"

と、案内された宿を飛び出したんですけど。
財布を見たらカンボジア通貨がなかっただけです。
お買い物上手が仇となった瞬間でした。

前日も野宿で風呂に浸かってない。
体のいたる所から中年の臭いが漂ってくる。
まだ２１歳なんですけど。。

３時を過ぎた頃から
野犬が２０匹ぐらい集まってきた。
お腹が空いてるのだろうか？
新鮮な生肉を見つけたような目で僕を見てよだれを垂らしてます。

射程距離から離れたくて、遠ざかります
その際、犬のうんこ踏んでしまい
サンダルと僕の足が汚れました。
しかし、嫌な顔はできません。

彼らの中の誰かのうんこだった場合
あからさまに嫌な顔したら失礼に値するので
無表情でうんこテイクアウトしました。
何？このプレイ。

朝。集合場所のガソリンスタンドに
いち早く着きました。
時間で言うと3時間前に着きました。

ガソスタのお兄さんがガン見してきます。
疲れきってる僕はなにも気にせずこの写真を撮って死にました。
あ、死んだ様に寝ました。

目を覚ますとガソスタのお兄さんが水をくれた。
やだ。優しい。
まる１日何も飲んでなかったので喜びで動揺してしまいました。
い、今すぐこの嬉しさをTwitterでつぶやきたい！
と、現代人らしいことも思いました。

人間の体の60%は水です。
そんなことは誰でも知っている。
でも、水と真っ正面から向き合ったことがある人がどれだけ居るでしょうか？
水に感謝してる人がどれだけいますか？
まるで当たり前の様に蛇口をひねってませんか？
風呂のお湯入れっぱなしにして忘れて、"あー。溢れた。。"とか言ってませんか？

僕はもっと水に感謝して欲しいです。
蛇口をひねる前に"よろしくお願いします！"
水を止めた後に"ありがとうございました！"
これぐらいあってもいいんではないでしょうか？

今を生きる世代の僕らが、上記の様に水に感謝していけば
それは、今から産まれてくる子供達にも受け継がれ
地球は更に青い星にり、やがては我々人間の体も青くなるんじゃないですか？

かなり言い過ぎました。
前言撤回。

とにかく水にもガソスタのお兄さんにも感謝して
ラオスに向かいます。

なんか旅行者ぽい写真撮ってみた。