バンコクの路上で稼ぐ
えー。
バンコクに戻ってきました。
いつもなら馬鹿みたいな顔してカオサンのボロ宿に泊まる僕ですが
今回はひと味違います。
美しい。
この旅で知り合った一橋くんという友達がバンコクに留学するらしく
アパートを借りていたので、そこにパラサイトさせてもらいました。
一ヶ月18000B(約5万8千円)のアパートです。
日本並に高っ。
めっちゃどうでもいい話なんですが、一橋くんが留学する大学は
タイでもトップクラスに頭がいい大学で、全生徒中90%が女子というパラダイスです。
5%が男子で残り5%はゲイとのこと。
宿代が浮くのは非常に有り難いことなんですが、一つ問題がありました。
僕の所持金が残り40B(120円)しかない現実です。
いや、日本円はまだ持ってるけど
これからの旅行のことを考えると、ここで節約しなきゃ世界一周なんて絶対無理。
遂に本気でバスキングする日がやってきました。
"バスキング"っていうのは、平たく言えばストリートパフォーマンスのことで
路上で楽器弾いたり、マジックしたり、踊ったり、
とにかく歩いてる人達に強引に自分のパフォーマンスを見せつけお金を稼ぐこと。
もちろん気に入ってもらえなかったらお金ももらえない、シビアで不安定な稼ぎ方。
今までも何回か路上でディジュ吹いててお金もらったことはあったけど(完全に同情で)
今回はマジです!
稼げなかったらご飯抜きのやつ。
ごちゃごちゃしてるバンコクの街中で、デカいディジュは演奏しにくい。
と考え、全然弾けないハンドパンで勝負にでることにしました。
物珍しさだけで稼ぐ作戦。
重要な演奏する場所はアソーク。
ハンドパンはそんなに音が大きくないから
あんまりごちゃついてない、けど人通りのある路上で演奏した。
演奏し始めて10分。
まあ稼げないよね。
お金を入れる箱の中には僕がフェイクで入れた40Bが虚しく入ってるだけで、一向に増えない。
もう単純に恥ずかしかった。
汗だくになりながら弾いていても、無情に通り過ぎてく通行人。
"おまえそのレベルで稼ぐつもりなの?"的な陰口言われてるんじゃね?
とか、マイナス面にばっかり思考が働いて、ああもう死にたい。
死にたくなってたら一人の欧米人に話かけられた。
"動画撮っても良い?"って。
笑顔で"オフコース!"って言ってみた。
内心は"やめてえええええ!!"だったけど、
彼は欧米人。
欧米人=紳士という図式が僕の中では確立しているので、
動画を撮って、お金をくれないことなんて無いはず!
下手でも良いから弾けるフレーズを全部弾いた。
といっても2分ぐらいでフィニッシュ。
暑さと恥ずかしさで汗だくに次ぐ汗だく。
この路上で一番汗かいてるのは僕だと誰の目にも明らかな位汗だく。
吉野家のつゆだくなんか目じゃなく汗だく。
動画を撮り終えた欧米人が、水とタオル買って来てくれました!
"ありがとね!"って最後に40Bも入れてくれたし!!
やっぱ紳士!
"こちらこそありがとうございますう!"
そして僕の持ち金は一気に倍に。
それから更に1時間ちょっと演奏し続けた結果。
210B(約600円)
普通にご飯食べたら1食30Bなので、6食分は確保しました。
ほんとにこんなヘタクソな僕にお金入れてありがとうごっざいます。
めちゃ疲れた。
僕は10日間このアパートに住ましてもらって
3月26日。次の目的地インドに行きます。
飯代、空港までの電車、バス代を考えると、後800Bは必要なので
まぁほどほどに頑張ります。