バンビエン
バンビエンですよ。
バンビエンはバックパッカーの墓場とも言われる沈没地らしいです。
あ、沈没っていうのはひとつの場所に長居してしまうということです。
基本的にチュービングというタイヤの様な浮き輪で川を下る遊びしかないんですけど、
それ以外ほぼ何も無い。
というのが逆にいい感じです。
僕はチュービングしていないんですけど、
いい歳した大人達が川上から川下に流されてく様が好きで
何度も見に行きました。
川までわざわざ見に行った。
ども。
地味に嫌な趣味を見いだした僕です。
バンビエンまで来るバスの中で日本人の男子に会い
その彼と部屋をシェアしました。
ラオスではドミトリーよりシングルルームを借りて
2人でシェアするほうが安いみたいです。
同室の彼は終止お腹が痛いと訴えてはトイレに消えて行きます。
部屋でもトイレ。
レストランでもトイレ。
注文したハンバーガーとポテトが来てもトイレ。
ポテトがぐったりとしてきた頃に戻ってきて食してトイレ。
そして二日の時が過ぎ彼はバンビエンのトイレから姿を消しました。
バンビエンのトイレ見に来たの?
TOTOの刺客?
いま思えばそんな奴居なかったんじゃないかと思わせるぐらい儚い男でした。
凄くいい人だったんだけどね。
トイレの彼が居なくなる二日の間に
サンドイッチ二つ食べました。
サンドイッチ以外食べてないので一日一食計算ですね。
地味に結構節約してるんですよ僕。
"東南アジアは安いからいっぱい食べなきゃ損だよ!"
と優しい先輩バックパッカーに言われますけど
なんとなく始めの1ヶ月程は
出来る限り節約しようと思ってるんです。
切実にお金ないし、
僕の中の旅行者のイメージなんですけど
旅行者は常にお腹空かせてる気がするんですよ。
気がするだけかもしれないけど。
まぁ、自分のイマジネーションを信じて、
先輩バックパッカーの優しい忠告を無視し
節約に励んでいるわけです。
1ヶ月だけの制約ですしね。
町並みはこの様になっていまして
ゲストハウス、サンドイッチ屋、駄菓子屋
飲み屋、チケットオフィスしかないです。
本当に何もすることがなくて
ゲストハウスのベンチで爪切ってたら
イスラエル人に話しかけられて仲良くなりました。
初めての中東に緊張して、集団面接ぐらいガチガチでしたが
話すとすごくいい人でよかったです。
いまから日本を旅するらしくて
日本語を勉強してるんですって。嬉しいですね。
"日本語を教えて!"
と言われたので快諾しました。
かわり僕に英語を教えてくれるそうです。
is am areから危うい僕を舐めてると思いました。
勉強する流れでしたけどBARに来ました。
バンビエンのBARの真ん中にはステージがあって
その周りをちいさいコテージが囲んでいます。
コテージにはハンモックがあって飲みながら揺られて
飽きたらステージで踊ったりして欧米人の男女が親密になっていく
そんな印象でした。
日本でさえクラブとかも言ったことの無い
田舎者の僕には荷が重く、
酔うだけ酔ってお終いでした。